平成21年度から適用される主な税制改正について
平成21年度以降から適用される住民税の主な改正点をお知らせします。
1.住民税における寄付金税制の拡充について
地方公共団体に対する寄附金税制の見直し(ふるさと納税)により、都道府県や市区町村に対する平成20年1月1日以降の寄附金で、5千円を越える部分について、概ね1割を限度として控除されます。
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改正前 |
改正後 |
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控除方式 | 所得控除方式 | 税額控除方式 |
控除額の計算方法 | 「寄附金-10万円」を総所得金額等の合計から所得控除 |
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控除対象限度額 | 総所得金額等の25% | 所得金額等の30%(地方公共団体に対する寄附金以外の寄附金との合計額) |
寄附金税制について、平成23年度税制改正(平成24年度住民税より適用)がありました。
くわしくは下記をご覧ください。
明和町ふるさと納税(寄附)につきましては、「明和町のふるさと寄附のご案内」をご覧ください。
2.公的年金からの特別徴収について
高齢社会の進展に伴い、公的年金を受給する高齢者が増加するなか、高齢者である公的年金受給者の納税に便宜を図るとともに、市町村における徴収の効率化を図る観点から、住民税の公的年金からの特別徴収(天引き)制度が始まります。
これは徴収方法が変更となるものであり、税額を変更するものではありません。
実施時期
平成21年10月
対象者
当該年の4月1日(基準日)において、老齢基礎年金等の支払いを受けている65歳以上の者 ただし、次の場合などにおいては、特別徴収の対象外となります。
- 当該年度分の老齢基礎年金等給付年額が18万円未満である者
- 当該市町村の行う介護保険の特別徴収対象被保険者でない者
- 当該年度の特別徴収税額が老齢基礎年金等給付年額を超える者
対象年金
老齢基礎年金等
対象となる税額
公的年金等に係る住民税の所得割額及び均等割額
特別徴収額の期割税額の決め方
徴収方法 | 普通徴収 (納付書または口座振替) |
普通徴収 (納付書または口座振替) |
特別徴収 | 特別徴収 | 特別徴収 |
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徴収月 | 6月 | 8月 | 10月 | 12月 | 2月 |
税額 | 年税額の1/4づつ | 年税額の1/4づつ | 年税額の1/6づつ | 年税額の1/6づつ | 年税額の1/6づつ |
徴収方法 | 特別徴収 | 特別徴収 | 特別徴収 | 特別徴収 | 特別徴収 | 特別徴収 |
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徴収方法 | 仮徴収 | 仮徴収 | 仮徴収 | 本徴収 | 本徴収 | 本徴収 |
徴収月 | 4月 | 6月 | 8月 | 10月 | 12月 | 2月 |
税額 | 前年の10月から翌年の3月までに徴収した額の1/3づつ | 前年の10月から翌年の3月までに徴収した額の1/3づつ | 前年の10月から翌年の3月までに徴収した額の1/3づつ | 年税額から仮徴収分を引いた残額の1/3づつ | 年税額から仮徴収分を引いた残額の1/3づつ | 年税額から仮徴収分を引いた残額の1/3づつ |
3.上場株式等の配当・譲渡益の軽減税率の廃止及び損益通算の範囲の拡大について
上場株式等の配当・譲渡益の軽減税率の廃止
上場株式等の配当・譲渡益に係る税率は、平成16年より軽減税率10%(所得税7%・住民税3%)が適用されてきましたが、平成20年12月31日をもって廃止されます。平成21年以降は原則20%(所得税15%・住民税5%)になります。
ただし、平成21・22年の2年間は(平成22・23年度)は、下記の特例措置が適用されます。
上場株式等の配当
100万円以下の配当について、特例措置(所得税7%・住民税3%)を適用
上場株式等の譲渡益
500万円以下の譲渡益について、特例措置(所得税7%・住民税3%)を適用
損益通算(平成22年度以降から適用)
上場株式等の譲渡損失と、配当との間の損益通算の仕組みが導入されます。
申告による方法
所得税は平成21年分から、住民税は平成22年度分から適用
特定口座を活用する方法
所得税・住民税とも平成22年1月から適用
4.減価償却制度の改正
平成19年4月1日以降に取得した減価償却資産の償却方法について、償却可能限度額(取得価格の95%相当額)及び残存価格が廃止され、耐用年数経過時点において1円まで償却可能となりました。
改正前
償却費の額=(取得価格-残存価格)×定額法の償却率
改正後
償却費の額=取得価格×定額法の償却率
なお、平成19年3月31日以前に取得したものについては、従前のとおりです。ただし、既に償却可能限度額まで達している場合にあっては次の算式により計算した金額を減価償却費として以降5年で償却を行い1円まで償却することとなりました。
(取得価格-取得価格の95%相当額-1円)÷5=減価償却費