議会だより 2007年8月 特集

総務産業常任委員会

 現在当地を含む伊勢地方では宮川用水の老朽化が著しく、これからの農業の振興と安定した農業経営を図るため、用水路の整備及び調整池の整備が行われている。とりわけ斎宮調整池の整備は周辺土地の有効活用を含め課題となっている。このため、先進地である主に東三河地域を潤す豊川用水の視察を行った。
 この研修を通じて斎宮調整池周辺の整備を考える時、大変参考になったことが数多くあり地域の方々が憩の場として活用できる施設等の実現に取組んでいくことの重要性を再認識した。

豊川用水とは

 豊川用水は昭和24年に農林省が国営事業として着手し、その後愛知用水公団が引継ぎ昭和43年に480億円の総事業費で完成し、更に豊川総合用水事業として1,177億円を費やし平成13年度に完成している。
受益面積は18,129ヘクタールで畑地が63%を占め文字どおり施設園芸と野菜類の生産地として全国的な農業振興地域として知られているところである。ちなみに宮川用水の受益面積は約4,600ヘクタールですから3.9倍の規模となっている。

畑の中に立って傍にある豊川用水を眺めている数名の委員の写真

万場調整池

 奥三河の山地を主水源とし大野頭首工で最大30立方メートルを取水した水を水田に供給すると共に渥美半島の施設園芸にかかせない給水をする調整池で有効貯水量は500万立方メートルで堤高28.6メートル堤長は370メートルの人口池である。

またその周辺は親水公園として整備が行われ親水路、遊具「水の展示館」などがあり地域住民の憩の場となっている。

手元の資料を見ながら万場調整池についての説明を聞いている数名の委員の写真

芦ケ池調整池

 万場調整池同様、主に施設園芸に用水を供給するため改修された調整池で有効貯水量200万立方メートルを擁するため池である。
この池の規模は斎宮調整池とほぼ同程度の調整池でその周辺は農業公園として整備されサイクリング、バーベキュー、小動物と親しめる施設、特産物の販売所などがあり、年間40万人の入場者があるとのことです。

教育厚生常任委員会

幼稚園・保育所の一体的運営は、本町にとっても長年の課題である。このため、先進地である滋賀県栗東市と大阪府交野市の視察を行った。

栗東市

 栗東市は滋賀県の南部に位置し、面積は52.75平方キロメートル、北部は平坦地、南部は緑豊かな山地となっている。人口は約63,000人で、京阪神への交通の要として栄え、数多くの企業が立地し、人口増加が続いている。
女性の社会進出や男女共同参画社会の形成など、社会の急激な変化に伴って、子どもの心身の発達に合わせた一貫した保育をすることで生きる力の基礎を育成するために、幼保一体化の保育を行っている。幼稚園、保育所職員間の問題も、互いの交流を深め、垣根を越えた室を設置することで解消している。現在では、私立の幼稚園はないが、5園の保育所がある。意見交換の後現地に行き、幼稚園と保育所の隣接する現場を調査し、その立地状況に驚いた。
 栗東市の幼保一体化は明和町とは規模的、財政的に若干異なるかもしれないが、少しでも今後の取組みの参考にしたいと痛感した。

栗東市の担当者が指さす方向を見ている視察委員の写真

交野市

 交野市は大阪府の東部に位置し、面積は、約25平方キロメートル、その約半分が山地となっている。人口は約79,000人、世帯数29,000世帯で、急激な宅地開発により人口が急増し、市制をしくまでは保育所、幼稚園は民間の施設しかなかった。そこで新たに施設づくりがなされ昭和40年代の早くから市立の保育所と幼稚園を併設し、幼保一体化の保育を行っている。
 当初から一体化されていたので幼稚園、保育所職員間の問題はなかった。また、私立しかなかった施設も現在は公立6園、私立19園となった。意見交換の後現地に行き、さらに詳細に現場の調査を行った。
 早くから幼保一体化に取組まれている交野市の姿勢に大変感銘を受け、明和町での実現に向け改めて努力する事を認識した。

交野市の視察に訪れた6名の委員がL字型のテーブルの席についている写真

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