議会だより 2010年11月 特集1

視察レポート

 各常任委員会は連合審査として三重県木曽岬町と愛知県武豊町へ現地視察に行き、それぞれの調査・研究を行いました。

総務産業常任委員会

排水浄化の先進事例について

武豊町 7月27日
 愛知県武豊町は、知多半島の中央部、東沿岸に位置し、人口は約4万1千人、面積は25.81平方キロメートルです。海に面したこの地は港(武豊港)と鉄道(武豊線)に古い歴史があります。特に武豊港は明治32年に開港され、後に近隣市町の7つの港を合わせて大きな港となりました。その後、海を埋め立てて工場が建設され、臨海部は工業地帯となっています。
 豊かで便利な生活と共に、この背景には川や海が汚染され昔どこにでもいたメダカやホタルの姿がほとんど見ることが出来なくなったという危機的な状況にまで陥いりました。そのような中、美しい川や海をもう一度取り戻し未来の子どもたちに残すことを目的としEM(有用微生物)を活用したボランティア団体、武豊エコクラブが立ち上がったそうです。エコクラブの活動はEM菌の団子、廃油石鹸、活性液作り、それらを川や小学校のプールへ投入するそうです。投入後ははっきりとその成果が表れ、どぶ川は鮎が生息するまでにきれいによみがえり、メダカやホタルも戻ってきたそうです。また、濁っていた学校のプールは底のラインが見えるようになり子どもたちによる清掃も楽になったそうです。この団子は、EM菌と土や米ぬかなどを混ぜ、団子の形にし、数週間時間を置き発酵させるそうです。
 武豊エコクラブの積極的な活動や自然環境保全に対する熱い想いが、以前の美しかった川や海を取り戻しつつあるのだと強く感じました。

教育厚生常任委員会

義務教育施設建築に係る先進事例について

木曽岬中学校 7月27日

 木曽岬町は三重県の北東に位置し、人口は約6千600人、面積は15.72平方キロメートルです。平成18年9月に新しく建てられた中学校の外観は、交流の輪をひろげる「曲線」のイメージによってつくられています。平成16年4月に中学校改築事業建設推進委員会が設置され幾度の検討が重ねられた結果、工事着手、完了となったそうです。「ゆとりと潤いのある学校」「多様な学習活動に対応できる学校」「地域に開かれた学校」「環境に優しい学校」「地域防災の拠点となる学校」「誰もが居やすい学校」と6つの柱を基点に校舎は設計されたそうです。

 一階昇降口からの吹き抜けのコミュニティーモールは、明るく生徒や地域住民の交流の場として居心地の良いスペースのようでした。また、二階の図書館は誰もが利用しやすく開放感がありました。三階の多目的ホールは地域防災の拠点となる津波避難センターとしての役割もあわせ持っているそうです。

 委員からは(1)建設され4年が経過しているが感想は。(2)仮設校舎の設置は。(3)子どもたちの反応は。などの質問がありこれに対し(1)テラスのスペースは管理上、材質などをよく考えるべきだった。(2)工事中は旧校舎を利用し、経費削減のためにも仮設校舎は利用しなかった。(3)特にオープンスペースでは美術作品などを展示し、子ども同士の交流を深め、学習の活動が見える場として喜んでいる。などのことです。
 明和町では中学校を始め校舎の建て替えについては、真剣に考えていかなければいけない時期にきています。参考に出来るところは是非取り入れ今後さらなる検討をしていきたいと思いました。

ロの字型に設置された席につき、手元の資料を見ながら話し合いをしている教育厚生常任委員の写真

木曽岬中学校

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