佐田西出天王さんのお社塔

三重県多気郡明和町佐田西出地区(上御糸地区)の天王さんのお社塔作りは、毎年7月14日の天王祭前に集落の男性全員(30世帯・30名)で行われる。女性と服喪中の人は参加しない。 お社塔を「天王さん」と呼び、お札を替えることを「天王さんを祀る」という。 西出集落の中心部で、道路と道路が交差するT字路のつきあたりに天王さんがあり、その横には文政6年(1823年)の銘がある常夜灯が建っている。 この行事は天王信仰に関連するもので、西出集落は、麦ワラと竹を素材に天王さんを作り、定期的に作り直している点が特徴。 屋根は毎年新しく作り、柱は2年に一度取り替える。 天王さんは、高さ2メートル程で、孟宗竹4本を60センチメートル間隔に地面に据えて柱にし、麦ワラの屋根を載せる。屋根には3本の鰹木が表現されている。高さ1.3メートル付近に、竹を組み合わせた棚を作って祠状にし、中に津島神社のお札を祀る。棚は割り竹を敷いて床を作り、正面は割り竹、三方は麦ワラと竹を組んで壁を作り、杉葉が飾り付けられている。 平成31年、明和町の無形民俗文化財に指定された。

本記録動画は、文化庁の補助(地域文化財総合活用推進事業)を得て、令和元年に実施されたものを記録し、明和町日本遺産活用推進協議会が作成しました。

常夜灯と書かれた石碑の左側に建てられた4本の竹の柱の上に藁を乗せて作られた天王さんのお社塔の写真
左側に設置された天王さんのお社塔に向かって男性が拝んでいる写真

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